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< 魯山人のかまど 全4回 >

いいところも悪いところも感じたドラマだった。

空気感と間と画は良かったですよね。美しかった。
映っているものも本物感がありました。作品は本物?それは大変だったんじゃないですか?
お疲れ様です。

季節感も出てた。畠も雲も切通も美しかった。
そう、何より食べ物が美しかった。この美しい映像を見てれば十分、と
見はじめは思っていたのだが……

「田ノ上ヨネ子です。ヨネ子とお呼びしてください」……
これでひっくり返るほど驚いて、以後はなんだか不信感を持った目で見ていた。
誰か止めなかったのか?なんでこれが放送まで行ってしまうのか。

こんなシーンを通す監督は一体誰だ、と思ってググったら中江裕司という人らしい。
すごくこだわりをもって作品を作る人なんだって。
……コダワリを持つ監督がこんなシーンを通していいものだろうか。

あとは柄本明の迎え舌も気になった。吉田茂って育ちが悪いって人物じゃなかったよね?
古川琴音にしても、柄本明にしても、未熟だったり育ちが悪かったりを
表現しようとして行っているとは思えない。
台本にそう書いてあるんだろうし、柄本明は(演技指導がされているんでなければ)
ああいう食べ方をする人なんだろう。

この2つでかなり幻滅した。

それでもまあ45分の全4回だから、最後まで見た。最後までというか、
1と2で1時間半、3と4で数日空けて1時間半で2回か。

1と2は上記を別にすればそこまでひっかからなかったけど、
3と4はなんかもやもやする話運びだった。

イサム・ノグチとかロックフェラーとか出してくるのは別にいいが、
彼らが単なる賑やかしで、ストーリーとの繋がりが薄い。
45分のドラマで出てくるゲストだし、賑やかしこそが欲しい要素ではあるだろうが、
なんかノイズにしかならなかったのよねえ……。

「イサム・ノグチを居候させておく」――そんな財力はなかろう。
「ロックフェラー相手に日本語で講釈をする」――意味がわからなかろう。
外国人に長時間正座を強いるのは、果たしてもてなしの心、ひいては茶の湯の精神に
合致するだろうか?茶室で居眠りをするほど放っておくのは果たして?
むしろくつろいでほしいなら、座布団とか枕とか、貸してあげたらと思う。

従業員が頭を下げることじゃないでしょう、お金がないことなんて。
金を稼ぐべきなのは魯山人、ぜいたくに金を使っているのも魯山人。
金の責任をとるのは当然魯山人なわけでしょ?
それなのに、退職金を払う金もなく(多分)従業員は止めて行かざるを得ない。

金だけが全てではない――でもお金の問題をしっかりしてこその信頼関係だと思う。
雇用者被雇用者なんだから。忠誠心があるから金がどうでもいいとは思えない。

古川琴音をいいようにこき使っているのもノイズでしたなー。
京都の山奥から鮎を持ってくる片棒を担がせるなんて、しかも内容を知らせずに
させるなんて、本当にひどい人だとしか思えない。理不尽だし。
屈強な男性だって大変な仕事ですよ。あんなほそっこい古川琴音に頼むことと違う。

古川琴音は別に弟子になったわけではないですからねえ。
編集者という生業もあるのに、あんな簡単に呼びつけて。まあ文筆家と編集者の
関係性は(特にこの時代は)、かなり特殊ではあったのだろうから、多少はね。
とは思うけれども、鎌倉まで始終呼びつけられるのは納得出来ない。

というわけで、絵柄はいいけど、内容はノイズばかりのドラマでした。
古川琴音、藤竜也は良かったです。筒井道隆、老けたねえ。
藤竜也も相当お年なんですねえ。……見るまで藤岡弘と勘違いしていたのはナイショだ。
藤竜也は84歳。藤岡弘も80歳なんだって。

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